猫の島「田代島」を訪れた記録

  • 2024年5月2日
  • 宮城県田代島

田代島(たしろじま)とは

田代島は宮城県石巻市にある牡鹿半島の西側にある有人島です。石巻市の中心市街地とは約17km離れた位置にあります。田代島の南東には同じく有人離島で海水浴や釣りスポットで知られる網地島が浮かんでいます。三陸沖の黒潮の影響を受けるため島の気候は温暖で寒暖の差は少ないとされます。主な産業は漁業。人口54人(住民基本台帳人口2022年3月末日)の島です。

昭和30年代の最盛期には1000人の島民が居住していたそうですが現在は著しい過疎化が進んでいます。簡易郵便局跡地を利用したカフェ・クロネコ堂に昔の写真が飾られているので往時の様子を知ることが出来ます。島では昔から猫を大切にしていて自然繁殖した猫が暮らしています。その数は住民よりも多いとか。2000年代にテレビ放送でその猫たちが紹介されたことから島は「猫の島」として一躍有名になりました。現在はSNSでバズることも度々で日本全国はもとより海外からも猫好きが訪れる島になっています。

関連:田代島Wikipedia

田代島の猫たち

田代島へ行くには網地島ラインという船に乗る必要があります。石巻市中心部から田代島、網地島や牡鹿半島鮎川を結ぶ定期航路です。発着所は石巻駅から徒歩20分と少し離れているのでタクシーの利用がおすすめです。また自家用車の場合は門脇発着所に無料大駐車場があります。運賃は石巻~仁斗田(田代島)まで往復2500円でした。

GW期間中や夏休みシーズンなど繁忙期は満員になり乗船できない可能性があります。予約は受け付けていないので早めに到着して並ぶことも検討すべきです。また高波など天候により運休することがあるので網地島ライン公式ホームページで最新情報を確認するとよいでしょう。支払いは現金のみです。クレジットカードや電子マネーは一切利用できません。

門脇発着場に停泊するシーキャット(See Cat)号。定員220名、航海速力25kt(ノット)です。速度は速くて時速40kmくらいは出ていたと思います。1階は一人用座席が完備された室内部屋。2階は操舵室とオープンデッキとなっていました。ちなみに火気持込厳禁(カセットボンベ等)なのでキャンパーはご注意ください。

石巻から約40分で田代島(仁斗田)に到着します。

島内は飲食物を買える場所が限られています。商店はありません。事前に石巻で購入しておくのも手段です。自動販売機が数台あります。

温暖な気候のためかシュロが植えられていました(廃屋)

簡易郵便局跡を利用したカフェ・クロネコ堂です。

島内の道路は1車線舗装で狭い。
時々、島民の軽トラが来ます。

廃屋が非常に多いです。住居の9割が廃屋になっていると思われました。さらに高台の斜面にある住居は竹林に覆われてしまっていました。猫の島として観光地になっていなければ遠からず廃村になっていたかもしれません。

警戒心はないけど野良猫です。
猫とのふれあいはすべて自己責任です。
触らせてはくれるけど抱っこはNGかな?

猫のエサやりは厳禁です。

当然「ちゅ~る」も厳禁です。

島のえき。軽食とお土産があります。

猫が集まる場所になっているようです。

猫神社です。
地元漁師により祀られた言い伝えがあります。

漁師さんや釣り人から魚をもらえるからなのか漁港の子たちは体格や毛並みが良かったです。反対に山中にいた子たちは痩せてたり病気がちでした。天敵が少なくても食料に乏しく猫たちの暮らしは厳しそうです。

毛づくろいをする猫の動画(15秒、15.1MB)

仁斗田漁港の田代食堂。軽食の提供あり。

帰路も仁斗田から出港。干潮により大泊が使えない場合もあるとのこと。シーキャット(See Cat)号の2階は気持ちがいいけど海風が強く当たって寒いです。

参考資料

緯度経度情報

  • 緯度: 38度17分46.90秒
  • 経度: 141度25分4.16秒
  • UTMポイント: 54SWH36533878
  • 標高: 55.7m