八甲田丸日時:2009年12月23日
場所:青森県・八甲田丸

せっかくの休日なので八甲田丸を見てきました。

八甲田丸は青森と函館を結ぶ青函連絡船で、1964年8月12日に就航してから青函連絡船が廃止される1988年3月13日に廃止されるまで運行されました。歴代の青函連絡船56隻の中で最も現役期間が長かった連絡船でもあります。現在は青函連絡船の往時の様子を展示する資料館として旅行者の人気を集めています。

私の年代だと物心が付く頃には既に青函トンネルが完成していたので実際に乗ったことがある人は限られていると思います。連絡船についても「洞爺丸」や「飢餓海峡」をイメージするくらいです。もっと上の年代の方ですと青函連絡船について色々と思い出がある人も多いのではないでしょうか。館内の展示シアターで歴史がダイジェストで紹介されていますが、最終便で花束を受け取る船長らしき人の涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を見ると熱いものがあったんだろうな・・・と当時を知らない自分でも感じました。

展示は津軽海峡渡海の歴史から始まって歴代の青函連絡船の紹介、ブリッジ、無線室、車両甲板、機関室の見学と進みます。船の装置は全て実際に使用されていた実物なので興味深いです。また第二次世界大戦では連絡船がアメリカ軍によって壊滅させられたことなど初めて知りました。連合軍容赦ねぇ・・・と思うと同時に物資輸送大動脈であったことがよくわかります。そもそも貨物列車をそのまま積載するとかすごいよね。

関連:青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸公式HP
関連:青函連絡船Wikipedia

ようこそ八甲田丸

大人 500円
開館時間9:00~17:00(冬期間)

駐車場あり

冬に訪れる人は少なそう・・・。

桟橋を渡って船内へ

青函連絡船(実物)を改造した資料館なので海に浮いてます。早朝に訪れたのでスタッフがまだ甲板の雪かきをしている最中でした。

錆が目立つ船体

1963年建造の船体は老朽化が目立ちます。1988年に最後の運行を終えてから展示施設として既に21年の歳月が経ちました。

船内は寒いです

展示は地下1階の機関室から地上4階のブリッジまで順路に沿って見ていくことになります。海面下になる車両甲板、機関室は吐く息が白くなるほどの寒さでした。冬場は防寒対策が必要です。。

ブリッジ

ブリッジでは操縦桿の他にレーダーなどが展示されています。安全のために複数のレーダーが搭載されていたようです。また、実際に使用されていた望遠鏡を除いてみましたが非常にクリアな視界で驚きました。観光地に置いてあるような物とは一線を画す性能です。プロ仕様は一味違うな、と地味に感心してしまいました。

津軽海峡冬景色

石川さゆりの「津軽海峡冬景色」の歌謡碑です。碑の前に立つとセンサーが感知して自動的に曲が流れます。しかもフルコーラスだったり。観光客の中には石碑の前で曲に合わせて歌う熱心なファンもいるとかいないとか。

青森ベイブリッジ

青森のシンボル的橋梁。全長1219mで青森市最長の橋でもあるらしい。外観が非常に重視されており随所に青森の頭文字である”A”が形とられています。ちなみに総工費は約270億円にも達しているらしい・・・。

青森桟橋記念碑

現役時代はここから荷物や貨車の積み込みを行ったそうです。桟橋は可動範囲が大きく海が荒れているときでも積み込みが出来るように工夫されていました。

小雪が降り出したので足早に帰路につきました。青森は先週から1週間連続で雪が降り続き、市内の道路は除雪された雪がうずたかく積み上がっていて非常に走りにくいです。まだ冬は始まったばかりだというのに先が思いやられます・・・。