秋田県小坂町にある康楽館(こうらくかん)を探訪しました。
康楽館は国指定重要文化財に指定される最古級劇場です。明治期に隆盛を極めた小坂鉱山の厚生施設として開設され芝居や映画など鉱夫達の娯楽の中心でした。昭和中期に入るとカラーテレビの普及とともに劇場は衰退し一時閉館されることに。その後小坂町が施設を買い取って現在は観光施設となっています。
毎年4月〜11月まで芝居の常設公演が行われているとのこと。
関連:康楽館公式ホームページ
関連:康楽館Wikipedia
康楽館
開設99周年
劇場内部
中央は予約席らしい
舞台下の回転台
芝居の公演があるということで入館料は2000円。
通常は1日2回公演で前半の芝居と後半の歌謡ショーの2部構成が基本のようです。年に一度、有名役者を呼んで特別公演を行っているとのこと。
本日の演目も芝居と歌謡ショーでした。
芝居は大衆演劇というジャンルらしい。健康センターで時々催されている時代劇と似たようなものかもしれない。見たこと無いけど。題目は「唐人お吉」でした。総領事ハリスの妾、ということまでは覚えていたけど、どういう話なのかは今回初めて知りました。
あくまで”大衆”演劇なので登場人物とかはネタとして脚色されてます。ちなみにハリスの秘書であるヘンリー・ヒュースケンが浴場(当時は混浴が普通)を覗きに行ったエピソードが織り交ぜられていたところは感心しました。なかなかどうしてよく調べてるじゃないですか(笑)。あと役者は流石にプロですね。声がすごくよく通るし、動作もピシッと決まってました。見得を切るシーンもちゃんと用意されてました。
前半の芝居が終わると15分間の休憩を挟んで歌謡ショーです。
後半の幕が開くと・・・
Σ(゚Д゚;
ど う し て こ う な っ た
公式が病気というか色々突っ込みたくてしょうがなかったですw
せいぜい浪曲や都々逸とか想像してたので。
これが大衆演劇・・・か・・・。
芝居が終わると楽屋裏の見学会となります。
康楽館の主な舞台装置に昇降台と回転ステージがあるのですが、地下で仕組みを見学することが出来ます。楽屋では有名役者達のラクガキを見ることもできます。当時からそのままという楽屋に99年という歴史を感じました。
康楽館を見学した後は隣の小坂鉱山事務所を見学。
洋風建築の美しい建物ですが内部は鉱山の資料館となっています。夏期はレストランも営業しているようでした。展示内容としては航空写真を用いた施設の説明が主体。内容的にはもう一歩踏み込んだ解説をしてほしいところです。個人的にですが東北の鉱山系資料館では秋田県の「院内銀山異人館」が質、量的にも面白いと思います。
案内
小坂鉱山事務所
洋風建築
天使園
七滝
菅江真澄立ち寄りの滝
七滝前
帰りは十和田湖経由で青森へ。
睡蓮沼から八甲田山系の美しい山々を撮影することができました。
発荷峠第一駐車場
十和田湖
睡蓮沼
高田大岳
標高1552m
すっかり冠雪してます
左:硫黄岳
中央:八甲田大岳
右:小岳
八甲田山は冬景色
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