冬の最北紀行 前編
- 2011年1月6日~1月10日
- 北海道旭山動物園、三浦綾子記念館
冬だから、北海道。
3連休に有休を追加して北海道まで旅行に行ってきました。昨年は冬の函館、夏の室蘭を旅行してすっかり北海道に魅了されました。仕事の都合上、連休を取得できる季節が限られるのでせっかくの休暇を無駄にしないためにも冬でも頑張って旅行してきました。冬はオフシーズンなので観光地は殆ど休業しています。しかし通年で営業している所や景勝地などシーズンに関係のない場所もたくさんあります。道南、道央は行ったことがあるので今回は一気に道北、しかも日本最北端を目指しました。
最初は最北端を訪れて達成感を味わうための旅でした。でもやがて”試される大地”の意味を知る旅となりました。
関連:北海道の最強ナビ。
第1日目(1月7日)
青森駅~急行はまなす~札幌駅
札幌まで「急行はまなす」で移動します。寝台車に乗ったことがなかったので乗ってみました。
青森駅。新青森駅開業後も「はまなす」は青森駅が起点。
ディーゼル機関車の牽引で到着。
B寝台というらしい。
札幌行き。
木曜日の夜です。会社を定時帰りして駅に向かいました。
寝台車の備え付け
- ふとん
- シーツ
- 枕
- 浴衣
ベッドメイクは自分でします。ベッドの長さは身長170cmだとそれほど窮屈に感じませんでした。横方向も隅に荷物を並べて寝られます。座って着替えも出来るしカプセルホテル並の空間は確保されています。出発後、20分ほどで消灯となります。途中、函館や長万部等に停車しつつ翌朝6時に札幌に到着しました。
札幌駅~特急スーパーカムイ~旭川駅
札幌駅で乗り換えて旭川駅まで。早朝の札幌駅はコンコースでも吐く息が白くなるほど。寒かった・・・。
旭川駅なう!
旧旭川駅舎。裏手に新駅舎が完成しています。
旭川駅からバスで最初の目的地の旭山動物園へ。駅から徒歩3分のバス停から直通が出ています。バスは平日だというのに満員でした。動物園行きは非常に混むので要注意かも。
駅前から40分で到着。
開園は10時30分から。既に20人ほどが並んでいました。
平日だというのに大賑わい。北海道の学校はまだ冬休み中・・・?
ペンギン、アザラシ、シロクマ、猛獣(アムールトラ)が主要展示。
まずはアザラシ館から見学。
水槽越しに泳ぐアザラシを観察できます。よく動き回ってました。
間近で見られるので迫力があります。
ゴマフアザラシ。壁の手書きの説明が地味に面白いです。動物を見るのもいいけど展示にも注目したいですね!
続いてシロクマ館。
ホッキョクグマです。冬なので元気いっぱいです。
ごろごろ。
ボールで遊びます。
飽きた。
ぶるぶる。
可愛い顔してますが実は獰猛。ヒグマを超える巨体な上、泳ぎも得意です。ここにも手書きの説明がたくさんあるので勉強になりました。
有名なペンギンの散歩が始まるらしいので移動。
冬期間だけ見ることが出来ます。
長蛇の列。隣の中国人が立ち入り禁止の線を超えててウザイ。係員もちゃんと英語で説明しているのに守らないとか馬鹿なの?死ぬの?
キングペンギン!!
コウテイペンギンに続いて2番目に大きい種類。首周りの黄色が特徴的です。
15~20匹くらいで行進してました。ちなみに散歩自体はペンギンの習性でトレーニングや芸を仕込んでいる訳ではないとのこと。
間近で見てやっぱり”鳥”なんだなーて思った。
想像していたより速いです。人間が歩く速さ並のスピードがありました。デジカメで撮影する場合は連射モードを活用したいですね。ソニーα55の場合は10連射モードは早過ぎるので手動でドライブを連射に切替えたほうが撮影しやすいかも。
ペンギン館内。水槽のトンネルから観察できます。残念ながらペンギンがいませんでした。
フンボルトペンギン。寒さに弱いためか屋内飼育場にいました。
褐色のペンギンは雛だろうか。
鳴き声に呼ばれて帰っていきました。
気温は-9.2度を記録。青森も寒いけどその上をいく寒さでした。
絶滅危惧種。
アムールトラ。
再びアザラシ館へ。何でも餌付けが始まるらしい。
屋外プールに集まってきました。
アザラシの鳴き声って「キュキュー」かと思ったら「ブホンブホン、ブフフ・・・」という感じでした。少年アシベのゴマちゃんは嘘だったのか・・・。
もぐもぐタイム、はーじーまーるーよー
ごめんなさい。嘘付きました。
そんな子供向けトークじゃありません。観客も子供よりむしろ大人の方が多かった気がします。時間は10分くらいでしたが説明付きで面白かったです。特に「アザラシは魚を必ず頭から食べます。しっぽから食べるとエラやウロコがのどに引っかかるからです」というのが印象的でした。見てると本当に魚をひっくり返して頭から食べてました。へぇーへぇー
餌を待ちきれないらしい。
こいつら結構素早いwww
反対側でおじさんがエサやりしてました。もうちょっと絡んで欲しかったけど旭山動物園の場合は”ショー”じゃなくて”観察”の意味合いが強いので仕方ないか。
旭山動物園~旭川駅
お土産にガシャポン(なんと海洋堂製!!)を購入してから移動。再び旭川駅へ。
昼食のため駅ビルの旭川エスタへ。
「一龍」というラーメン屋さんです。野菜ラーメンを注文しましたがボリュームたっぷりで美味しかった。熱々なので冷えた体も温まりました。
旭川駅~三浦綾子記念文学館
次の目的地の三浦綾子記念文学館まで徒歩で移動。吹雪いていたので30分くらいかかりました。
看板も出ているので分かり易いと思う。幹線道路から少し外れた所にありました。
市内の様子。
見本林前。
代表作のひとつ「氷点」の舞台。
外国樹種見本林
三浦綾子記念文学館
入館料 大人500円。
「塩狩峠」「氷点」などで有名な作家・三浦綾子の記念館です。市立ではなく公益財団法人三浦綾子記念文化財団が運営している民営の記念館です。全国的にも珍しい運営形態とのこと。
昭和21年(1946年)、旭川市在住の医師辻口啓造は、妻の夏枝が村井靖夫と密会中に、佐石土雄によって3歳の娘ルリ子を殺される不幸に遭う。啓造は夏枝を詰問することもできず、内に妬心を秘める。ルリ子の代わりに女の子が欲しいとねだる夏枝に対し、啓造はそれとは知らせずに殺人犯佐石の娘とされる幼い女の子を引き取る。女の子は陽子と名付けられ、夏枝の愛情を受けて明るく素直に育つが・・・・。
(Wikipedia氷点あらすじ)
関連:氷点Wikipedia
いわゆる”聖地巡礼”が好きなので旭川に行ったらぜひ立ち寄りたいと思ってました。記念館周辺は何度もドラマ化されている「氷点」のモデルになっています。登場人物の辻口家はこういうところで過ごしていたのかということや陽子が辰子の家まで歩いていくとか体力ありすぎだろwなど色々と想像が膨らみました。また三浦綾子に関する資料も豊富で24歳から脊椎カリエスで寝たきりになっていたことや病床で信仰に目覚めたことがわかりました。
ここで大事なことは三浦綾子はクリスチャンで作品にもその影響が現れている、というか宣教のためキリスト教の教えに基づいた作品を書いているということではないでしょうか。例えば「塩狩峠」は登場人物のキャラクターが濃く、またストーリー展開がなかなかドラマチックで面白いのですが、「自己犠牲」によって暴走する列車を止める、その結果として周囲がキリスト教精神に感激して感化される、という結末に無理に帰着させたようにも受け止められました。実在の事件を元にしているのでフィクションながら配慮したとも考えられます。しかし物語前半の描写に対してあの結末は釈然としません。
そのため私は小説家としてではなく宗教家として捉えています。もちろん、小説が名作であるという事実は揺るぎないものであります。そして創作に自分の思想(この場合はキリスト教の精神)を反映することは大変重要だと思います。大事なことは美化だととかいたずらに叩くことでなく読み手が作者の意図を読み取ることではないでしょうか。
さて、雪も降り続いているので早めに帰ることにします。
三浦綾子記念文学館~旭川駅前~ホテルメイツ旭川
駅から徒歩3分。
低料金です。
安いけど部屋は普通。
旅行用に中古で買ったモバイルPCです。乗り換えや観光情報を検索したりと活躍しました。ちなみにシングルの部屋はインターネット環境がありません。セミダブルの3500円の部屋になるので注意です。予約したときはわからなくて急遽フロントで変更してもらいました。
旅の定番「白角」で一杯。明日に備えて早めに就寝しました。