春の四国旅行2025 その3
- 2025年3月24日~3月28日
- 高知県桂浜、室戸岬、馬路温泉
旅行第3日目。2025年3月26日(水)です。明日から天気が崩れるという予報だったので早めに出発して目的地を訪れようと考えていました。
早起きしてホテルの周辺を散策しました。
天候は晴れ、気温13℃で半袖でもなんとか寒くない程度でした。
5時30分
「南国土佐を後にして」歌碑
高知を代表する歌謡曲「南国土佐を後にして」の歌碑です。午前8時半から午後8時半まで1時間おきにペギー葉山の歌が流れます。
はりまや橋。江戸時代に堀川を挟んで商売を行っていた「播磨屋」と「櫃屋」が両者の往来のため私設の橋を架けたことが「はりまや橋」の由来といわれています。よさこい節の一フレーズにもなっています。札幌時計台、長崎オランダ坂と並んで「日本三大がっかり名所」と揶揄されているらしい。確かに長さ10mもない小さな橋だし、そもそも1998年にコンクリート製で掛けられた元の姿の面影が全くない観光目的の橋です。
アンパンマンの石像。キミ、仙台にも居たよね!?
高知は桜が開花していました。
ダイヤモンドクロッシング
奇跡(軌跡)の交差点。はりまや橋南側に位置するはりまや交差点は、とさでん交通のはりまや橋停留場、はりまや橋バス停留所が位置する交通の中枢となっています。ここでは、同時に3両の電車が通過する光景「トリプルクロス」が日本で唯一見られる交差点となっています。
はりまや交差点
かるぽーと近くの船着き場
6時30分
ホテルに戻ってきたら朝食の時間。
朝ごはんバイキング。楽天トラベルの口コミが高評価だったので楽しみにしていました。結論から言うと絶対朝食付きで予約したほうがいいです!ビジネスホテルの朝食なら上位の美味しさと満足感でした。

メニューが豊富なのはもちろん、ほとんどが地元高知の食材を使った料理でした。そして、どれも美味しい。

自家製コロッケ

だし巻き玉子。コックがその場で焼いてくれます。焼きたてなのでふわふわで美味しい。

うつぼの土佐茶漬け。朝食で高知名物のうつぼが食べられるのは驚きでした。初めて食べたかも。肉は弾力があります。お味は……アナゴのほうが美味しいかな?

ワッフル。注文してから焼いてくれます。

デザートは高知の山崎農業の卵とひまわり牛乳で作った自家製プリン。
美味しいですわ!
パクパクですわ!
高知県産牛乳などドリンク類も豊富でした。コーヒーも美味しくて、一般的な業務用豆ではなく地元のコーヒー豆店と提携してると思います。
想像以上に美味しい朝食で大満足でした。
7時30分
ホテルチェックアウト。
高知市内~桂浜
桂浜の駐車場は午前8時30分前までの入庫なら無料でした。
有名な坂本龍馬の銅像。想像していたよりも大きかったです。台座を含めた高さは13.5mにもなるそうです。高知県の青年有志が募金活動を行い、当時の金額にして2万5千円を集め建立。昭和3年5月27日午後2時、除幕式。和服姿に懐手、ブーツ姿の龍馬の目線の先に太平洋が広がっています。
桂浜。写真中央が龍王岬。
桂浜は高知県を代表する観光スポットです。
龍王岬に海津見神社(龍王宮)が祀られています。
龍王岬から眺めた太平洋です。
今までずっと龍馬像は桂浜の砂浜の中に立っているものと思ってました。しかし実際に来てみて高台にあることを知ることができました。
桂浜~県道14号~香南市~国道55号~安芸市~田野町~室戸市~室戸岬
11時00分
室戸岬無料駐車場
室戸岬のタービダイト(乱泥流堆積物)。砂や泥が海水と混ざった流れによって海底に降り積もってできた地層のこと。水平に堆積した後、回転して立ち上がったので、縦向きの縞模様になっている。海岸に下りて間近で観察することができます。遊歩道が整備されていて亜熱帯性植物も見られました。
水掛地蔵堂。海難事故で亡くなった人たちを弔う地蔵。水を欲しがりつつ海難死した人々をしのんで水をかけて供養する。
地蔵群の中央にある等身大立像は寺田寅彦の先祖である一海和尚が願主となり津呂と浮津の浦人が建立している。捕鯨で捕った鯨の供養を願ったものだろう。
(室戸市教育委員会)
駐車場から徒歩15分くらいにある御厨人窟(みくろど)・神明窟。約1200年前の平安時代、青年時代の空海が修行をしていた海食洞で、ここでの難行の最中に「明星が口に飛び込み、悟りが開けた」という有名なエピソードがあります。「空海」という法名は、ここから見える空と海に感銘を受けたからと言われています。現在は奥まった場所にある洞窟ですが平安時代は入口まで波が打ち寄せていたと考えられています。度重なる地震で地面が隆起して海面が下がったそうです。
御厨人窟。主に生活の場としていた洞窟。
こちらの方が奥深くて広い。
神明窟。修行をしていた洞窟。
海蝕の進行による落石が頻繁化したため2015年頃から立ち入り禁止となり封鎖されていたそうです。現在は鉄製防護屋根が設置され入洞できるようになっていますが、夜間は立ち入り禁止です。
11時40分
一度駐車場に戻り、車で室戸岬灯台へ移動。
室戸岬灯台
1899年初点灯。鉄製で白一色に塗装され、現在も原形を保っています。光達距離26.5海里(約49km)は日本一。また、日本に5箇所しかない直径2.6メートルの第一等フレネル式レンズを備えた第1等灯台。更には、日本の灯台50選の一つ。その歴史的価値から海上保安庁によってAランクの保存灯台に指定されています。
ずっと憧れていたので感動しました。
打ち寄せる波濤の白波が美しい。
来ることができて本当に良かった。
灯台近くで見つけた二重波線が刻まれた旧海軍の標柱。携帯電話基地局あたりに室戸海軍望楼が設置されていました。ちなみに太平洋戦争中にアメリカ軍が室戸岬灯台を機銃掃射した時の弾痕が今も灯台の壁面に見られるそうです。
12時40分
室戸市内のダイソーとスーパーに寄ってから宿泊先に移動。
14時00分
室戸岬~国道55号~田野町~安田町
宿に向かう途中で寄り道をしました。森林鉄道の遺構があるそうです。道路わきの駐車スペースに車を止めて歩いて見学しに行きました。
バンダ島隧道まで徒歩約15分でした。
軽自動車なら隧道まで行けそうですが離合ポイントが無いので徒歩が無難です。
魚梁瀬森林鉄道(やなせしんりんてつどう)のバンダ島隧道。切石砂岩の空積みの石造隧道。全長37.5m。2009年、林業技術史上重要であるとして「旧魚梁瀬森林鉄道施設」が重要文化財に指定されました。森林鉄道の重文指定は初めてです。
入口に川下からの隧道番号が刻まれています。
この隧道はローマ数字の「Ⅱ」です。
坑口アーチの頂部に五角形の要石が取り付けられています。一部剥落してしまっていました。
安田川と石積みの堤防
山間僻地を歩いていて四国には石積の文化があると本で読んだことを思い出しました。河原から自然石を拾ってきて一つずつ積んでいくのだとか。田んぼなども石を積んで棚田を作ります。簡単に作れるものではなく子や孫、何代にも渡って拡張していったそうです。東北ではあまり見られない文化なので大きな学びになりました。
14時00分
安田町~県道12号~馬路村
馬路村までの道路は狭窄区間があるので対向車注意。
農協直売所
馬路村のゆず製品直売所です。ポン酢などお土産をたくさん購入しました。隣にあるパン屋「うまじのパン屋」にも寄りましたがパンは売り切れてました。お店の人によると午前中には売り切れてしまうとのこと。
ゆずの森(ゆず加工場)
関連:馬路村 ゆずの森加工場
予約不要で工場見学ができます。施設は新しく洗練されたデザインで、受注、加工から出荷まで一連の作業を行っているそうです。工場は休業日だったので機械は動いていませんでした。
馬路村はゆずのブランド化に非常に力を入れていて成功しています。村の人口の1割が何らかのゆず生産加工に携わっていると説明にありました。本当に村一丸となってブランド化に取り組んでいて、他所から視察に来てもとうてい真似できるようなものじゃないと感じました。すごいです。
15時00分

本日の宿は、馬路温泉。
一人旅プランで予約しました。
関連:馬路村 馬路温泉
日帰り入浴や食事のみの利用もできます。
ロビーに木の椅子が設置されています。
別棟とは渡り廊下でつながっています。
和室部屋に泊まりました。子供が喜びそうなロフトがあってファミリー向きの部屋だと思いました。これなら夏合宿などサークルで利用するのもありですね。
テレビ、エアコン、ユニットバス付き。
ベランダに出られます。
目の前に安田川が流れています。
16時00分
夕食の時間まで周辺を散策しました。宿の目の前にインクラインがあります。かつて森林鉄道で使用されていたインクラインをイメージした観光用です。動力は客車の水タンクに注水した水(カウンターウェイトになる)で、この形式は世界的にも珍しいとのこと。日曜日のみ運行していますが現在は水不足のため休止中でした。乗りたい人は事前に役場に問い合わせてみましょう。
馬路森林鉄道。これも森林鉄道をイメージした観光用鉄道。魚梁瀬森林鉄道で活躍したポーター社製蒸気機関車を3分の2に縮小したレプリカのディーゼル機関車を見ることが出来ます。
日曜日のみ運行です。
17時00分
夕食の前に温泉に入りました。
泉質はナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉。とろみ有り。無色透明で微かな塩素臭。鉱泉のため沸かし湯になります。サンルーム的な露天風呂あり。
浴室は適度な広さがあってこれで十分。備え付けのシャンプーとボディソープは馬路村産の柚子エキスを使用していて良い香りがします。
18時30分
楽しみにしていた夕食の時間です。館内のレストランで頂きます。

今日は暑かったのでおビール。
アルコール類が良心的なお値段でした。

地元食材をふんだんに使ったお料理です。

アメゴの塩焼き
アメゴは静岡県以西の本州太平洋岸および四国などの河川の上流域に生息する川魚だそうです。東北では見られないけど山女魚に似ています。上品なお味でした。

アメゴのお刺身と刺身こんにゃく

お酒は安田町の南酒造「玉の井」を選んでみました。
香りよく旨味がある甘口のお酒でした。

地酒は馬路村周辺のものが揃えられていました。

天ぷらは春らしく山菜が中心でした。

お吸い物の種は特産の椎茸。柚子の風味を利かせています。

デザートの柚子シャーベット
一流の技術や高価な食材は無いけど”おもてなし”の気持ちがしっかり込められたお料理でした。大変美味しかったです。ごちそうさまでした。
20時00分
馬路村に来たら「ごっくん馬路村」を飲まないと。ペットボルトや缶など色々なバリエーションがありました。宿の自動販売機でも購入することが出来ます。
21時00分
夜9時に防災無線からドヴォルザークの「新世界より」が流れました。
安田川の川音とカジカガエルの鳴き声だけが聞こえます。
静かな夜が過ぎていきました……。
次回につづく。