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船形山

基本情報

山名 船形山(ふながたやま)
標高 1,500m
所在地 宮城県黒川郡大和町
位置 38度27分19.35秒, 140度37分11.44秒
山系 船形連峰
百名山 日本二百名山,東北百名山

アクセス

車(仙台~国道4号~大和町吉岡~旗坂キャンプ場)

タイムチャート

07時50分 旗坂キャンプ場
08時20分 旗坂平
09時15分 三光の宮
09時50分 鳥居
10時15分 升沢避難小屋
11時00分 山頂
14時00分 旗坂キャンプ場

評価

評価 ★★★★☆
難易度 ★★★★☆

感想

船形山は宮城県と山形県の県境にある奥羽山脈の山。山深いため人が入らず昭和40年代までブナの原生林が広がっていました。その後林野庁による大規模な伐採によって原生林は縮小したものの、保護活動により現在は再生に向かっているとのことです。宮城側から山容が船底をひっくり返したように見えることが名前の由来です。山形側からは御所山と呼ばれていて、承久の乱で佐渡島に流刑になり佐渡島で没したと伝えられている順徳天皇がこの地に落ち延びていたという伝説があります。日本二百名山。

宮城山形両県から複数の登山ルートがあります。山形側は本格的な沢登りが必要なコースもあって上級者向けです。仙台市の泉ヶ岳から縦走することも可能ですが往復10時間以上と避難小屋泊が必要になるベテラン向き。大和町の升沢コースか色麻町の小栗山コースが比較的一般的だと思います。また、標高1500mとそれほど高い山ではないのに遭難が多発しています。奥深い山であることからトラブル時のリスクが大きいことが一因だと考えられます。確実に登山届を提出して入山すべきでしょう。

初めて登るので仙台市からアクセスしやすい大和町の升沢コースを選択しました。大和町内のコンビニで水分や食料を調達して升沢キャンプ場を目的地にして進みます。登山口は嘉太神ダムのさらに先なので大和町内からも遠いです。はっきり言って。ちなみに周辺は自衛隊王城寺ヶ原演習場の騒音対策で全世帯移住しているため民家なし。今も昔も僻地です。昔は遠すぎて避難小屋で1泊しないと登れない山だったとか。

旗坂キャンプ場に到着すると既に車があってどうやら避難小屋泊をしている人のようでした。登山届を提出するポストは駐車場の案内看板の前にあります。

午前8時入山。

最初はやや急な上り坂。30分ほどかかって旗坂平を通過すると平坦になります。コースの随所に数字が書かれた赤い看板があります。30からスタートして山頂で1になるようです。山頂まで片道6kmの長丁場なのでこの看板が現在位置の目安になります。

午前9時15分頃に「三光の宮」に到着。登山道から脇道にそれるので看板を見逃さないように注意です。岩場の上に三光宮の立派な石碑が建っています。三光宮とは「太陽、月、星」の主神を祀るものだそうです。とても眺めの良い場所でこれから登る山頂がよく見えました。三光宮の少し先に真新しい白木の鳥居があります。2018年6月に地元山岳会が再建した鳥居です。昔はその場所から山頂が見えて船形山の神域との境になっていたようです。

午前10時、升沢避難小屋通過。立派な避難小屋です。水場の沢も近くにあって利便性も良さそう。内部もきれいに整頓されていて地元山岳会が熱心に活動しているものと思われます。

升沢避難小屋から先は沢歩きルートとなります。沢の水量は豊富ですが岩を渡り歩けば水に入らず遡行することが可能です。ただし登山ルートが不明瞭で赤いテープの指導票を見失うと間違った沢に入っていく恐れがあると感じました。実際にこの場所で遭難事故が発生しています。沢歩き区間は約30分も続きます。初めて登るため道を間違えていないか不安になりました。

沢を抜けると一気に爽快な登山道に変ります。遠くに山頂避難小屋が見えるのであともう少しだというのがわかります。

午前11時、山頂に到着!

念願だった船形山に登頂することができました。山頂は360度の大展望です。県境の山々を一望できる眺めが素晴らしかったし吹き抜ける爽やかな風が最高に気持ちよかった。最高な景色を眺めながら食べる昼食はいつも以上に美味しく感じました。休憩中に数グループが山頂に来ましたがみんな素晴らしい景色に大満足しているようでした。また山頂にも避難小屋があって内部を見てみましたがこちらも立派でした。利用者も多いそうです。

午後2時下山完了。
往復12km、所要時間はちょうど6時間でした。

写真

登山口となる旗坂キャンプ場です。無料で今時珍しく直火OKなことでも知られています。携帯電話圏外で熊も出るのでやや上級者向けのキャンプ場とも言えます。

キャンプ場駐車場は広く数十台は駐車可能です。

駐車場から登山道入口まで約100mです。

升沢コース登山道入口です。

ブナの原生林が広がる登山道。
最初は傾斜が少し急です。

随所に赤い番号札が掲げられています。
山頂に近づくにつれ数字が小さくなります。

三光の宮。
天之御中主神・天照大御神・月読神(星、太陽、月)を祀る。宮城県では岩切にある青麻神社が三光神社の総本社として有名なので関連があるのかも。元々この岩場は船形山の遙拝所だったそうです。

三光宮の立派な石碑です。
昭和中期の建立なので物としては新しい。

泉ヶ岳がよく見えます。

大滝コースとの分岐点です。

真新しい鳥居です。2018年6月に地元の山岳会が立て直したもの。昔はこの場所から山頂を眺められたと言います。現在は木々が生長していて見ることはできません。

升沢避難小屋。

大変立派な避難小屋です。

とても綺麗でした。
登山者ノートを見ると利用者も多いようです。

升沢避難小屋近くの水場です。
豊富な沢水で冷たかった。

避難小屋から先は沢登りコースとなります。赤いテープの指導票を手がかりに上流へと進みます。船形山は標高の割に遭難事故が多発していてこの沢で迷う人も多いとか。確かに目印を見失いやすく注意が必要だと感じます。

岩から岩へと飛び移ります。
転倒注意です。

最後はゴルジュのように・・・。
沢区間が長いので迷ってないか不安になりました。

千畳敷という場所。
別にそれほど広くないような気がします?

尾根まで出ると植生が変化。
一気に爽快な登山道になりました。

避難小屋が見えます。
山頂まであと少しです。

船形山避難小屋。
こちらも立派な避難小屋でした。

船形山山頂の様子。

一等三角点です。

山頂からの眺め。
素晴らしい大展望が広がります!

遠くの山々までよく見えました。

涼しくて気持ちの良い風が吹いてました。
特徴的な黒伏山もよく見えました(写真右)。

下山後に「風早峠の清水」で休憩しました。
豊富な水量を誇る湧水として知られます。
冷たくて美味しい。
私の1番好きな湧水です。

☆☆☆☆☆

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